IPネットワーク―従来インフラに代わって
テレビ、イベント、スポーツを中継する放送事業者は、重要なビデオ、オーディオおよびデータを会場から目的地に伝送するために、長い間多種多様な新旧のネットワーク技術に依存していました。新旧の技術が混在したWAN伝送には、衛星や、マイクロ波、SONET/SDH、ダークファイバ、MPLSネットワーク、メトロイーサネット、ATM、DTM、DWDMといった伝送方式が含まれます。
これらの技術は速度、距離あるいはコスト面など、それぞれにメリットがあります。一方、継続的に使用するには、運用コストの高騰、監視が困難、さらにはトラブルシューティングに課題が多いなど、放送事業者を混乱させることがあります。ネットワークの断片化や分離(接続の孤立化)のために、これらのソリューションではサービス品質(QoS)の保証、エンドツーエンド回線の可視化あるいはエラー保護などの重要な項目が不足することがあります。
しかしこの10年間に放送ビデオネットワークを取り巻く古い標準が変貌し、次世代のWAN IPネットワークが競合しあう伝送技術の中で大きく着目されるようになりました。次世代IPネットワークを用いる一般的なアプリケーションとして、ライブスポーツ、ライブイベント中継、スタジアム・スタジオあるいはスタジオ・スタジオ間の接続、さらにはリモートプロダクションやモバイルスタジオなど数多くあります。
放送事業者がIPネットワークを採用する比率が、確実に高くなっています。IP WANの成功には納得できる理由があるからです。
IPネットワークを介したメディア伝送を提供するMD8000シリーズは、4Kをはじめ3G/HD/SD-SDI、DVB-ASIの各種信号を伝送するメディアリンクスのフラッグシップソリューションです。このMD8000ソリューションは、放送局や通信事業者、ネットワークプロバイダに、従来のビデオ伝送サービスに代わるよりコスト効率の高い方法を提供します。MD8000シリーズは、放送事業者や通信事業者が必要とする長距離、波長多重伝送のためのネイティブIPネットワークに直接接続することによって、大幅なコスト低減が可能となります。